中村の考え

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多くのベーシストが陥る2パターン

僕は全ての楽器の中でベーシストに最も厳しい。
僕が思う、多くのベーシストが陥りがちな展開を、2つにしぼって分類してみた。


強いスイング感しか出せない人。
解りやすくいえば、チャーネット・モフェットに代表されるような強いスイング感が全てだと思っていて、それに命をかけている。
野球でいえば、パワーヒッタータイプ。パワーヒッターがまだパワーを鍛えようとしているようなもので、それは十分なのだから、違う方面を磨こうとすればいいのに、という清原のようなタイプ。

リズムのテイストもタッチの要素は不可欠で、その場に則したスイング感のコントロールが出来てはじめて音楽になる。
強いスイング感が出せないのはだめだが、それは音楽の一手段に過ぎないことを知らなければいけない。
ものすごくメローなミディアムチューンでも、おかまいなくどか~んと来たりする。

スイング感にもダイナミズムはあるのだ。

そして例外無く、このタイプのベーシストはバラードが出来ない。
空間をエンジョイするという発想がないから。それどころか、空間を意識することが出来てないため。

そもそも強かろうが弱かろうが、スイングするために必要なのは、ピチカートを意識することよりも、その後生まれでる空間を意識することの方が遥かに重要だ。
というより、その空間を生み出すためのピチカートに過ぎないのだから。
だが、このパワーヒッタータイプのベーシストは、ピチカートにしか意識がいってないのだ。
これは全ての減衰音の楽器にいえることだ。ピアノも打鍵した後の余韻にふくよかな音の意識を持って演奏しなければならない。


あと、パワーヒッタータイプに多く見られるのが、リズムのポイントを出来るだけ前で弾こうとする。
あの人はポイントが前だとか後ろだとか、そういう方法論でリズムを捉えている。

先ほどの話とかぶるが、ピチカートの後の空間が重要であるのだから、ポイントなんざ大した問題ではないし、ポイントもその場に則してコントロールするべきことなのだ。

念のために、チャーネット・モフェットは、勿論スイングの強弱をコントロールすることが出来ないはずがない。が、そういう強いスイング感で有名な弾き手なので、例えに出した。


もう一つのパターン。

オーケストレーションに対して無頓着なベーシスト。
ベースという楽器がオーケストレーションの低音を担っているという意識の浅いプレイヤー。

ベースは大体3オクターブぐらいの音域がある。
ベースの一番低いオクターブでのライン、その上のオクターブでのライン、さらにその上のオクターブでのラインが、全体のオーケストレーションにどういう影響を与えているのか、に無頓着な人が多い。
ベースラインの細かい動きより何より、これが全体に大きな影響を与える。
場合によっては、ドラムのシンバルのアクセントよりも遥かに強く影響を与える。
ベーシストは、自分が想像しているよりも遥かに大きくバンドに影響を与えているのだ。適当に音域を選び過ぎです。


また、こういうプレイヤーは大体ローインターバルリミットを理解していない。

低音での密集したハーモニーは響きにくいのだ。
例えば、Cのコードを、ピアノの一番下の鍵盤で弾いても何の和音かさっぱり解らない。
下から3つ目のオクターブぐらいからようやく奇麗に響きだす。
ある音形なりハーモニーが、ちょうど良く響く低い限界をローインターバルリミットというのだが、このことに無頓着なベースプレイヤーは非常に多い。
ピアノをお持ちの読者の皆様方、一度家のピアノで試してほしいのですが、ぞうさんのメロディーをピアノの可能な限り下の音域で弾いてほしい。
ぞうさんかどうか判別するのは難しいはずだ。
これをローインターバルリミットという。
ぞうさんが難しければ猫踏んじゃったでも構わない。
それを上の方の鍵盤でやってみると奇麗に響くし、クリアーに聞き取れる。

ちょうどよくぞうさんが出てきたので、例えてみると、ネズミの動きを象がしたらおかしいでしょ?それに近い感じ。

感覚が、低音でデフォルメされているのだろう。
ベーシストは低音から音楽全体を俯瞰しなくてはいけないのだ。
低いところから俯瞰するのだ。

ピアニストにはこういったオーケストレーションに無頓着な人は少ない。
何故ならばピアノという楽器が、オーケストレーションのバランスの最もとれた楽器だし、幼少の頃からよく出来た楽曲に触れることによりそのことを自然に学ぶことが出来るからだ。
そのかわりに、ピアニストはリズムに無頓着な人が多い。

ベースという楽器が、低音に偏在している楽器なのだということを知らなければいけない。
ベース一本でオーケストレーション全てを表現することは不可能なのだ。



中村の考える、いいベーシストは、スイングの強弱を表現出来、なおかつベースという音域のことを理解しているベーシストのことです。

たったこれだけ。

たったこれだけのことが出来るだけで僕のトリオのベーシストになれます。

なったところで仕事はないけれども・・・。


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  1. 2006/12/09(土) 14:17:29|
  2. D
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

プロみたいな考え方で、すごくためになりました
  1. 2014/08/21(木) 21:06:15 |
  2. URL |
  3. さすらい #-
  4. [ 編集]

ぬぅ

 参考になるっす。。。。
精進します。。。

取り合えずめし喰ってきます。
  1. 2006/12/11(月) 15:19:00 |
  2. URL |
  3. 豚村。 #-
  4. [ 編集]

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