中村の考え

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ルバートとは

多くのジャズミュージシャンが苦手とし、特にジャズ歌手が勘違いしていることの一つに、ルバートがある。

結論から先に書く。

ルバートで演奏するのに最も大事なことは、リズム感だ。
ルバートに無いのはテンポであり、一定のパルスがないだけで、リズムは厳然として存在する。


ルバートにおけるリズムとはでは何なのか?

和声的リズムや、旋律的リズム、すなわち空間のリズムである。

ジャズミュージシャンは、概ねそれらをキャッチする能力が低い。

クラシックのミュージシャンはこれらの空間認識の能力は概ね高い。
だが、テンポのなかで演奏する能力はジャズミュージシャンのほうがはるかに高い。

余談だが、大学時代、バルトークのリズムの複雑な連弾の曲なんかを遊びでピアノ科の子とあわせて遊んだりしたが、全く合わなかった。
試しに、ジャズ研の「ベーシスト」にピアノを弾かせてみたららぴたっと合った。
ちなみにそのベーシストとは、現在NYで活動中の植田典子である。
このように、複雑に組み合わされたリズムに対する感性、等はジャズミュージシャンの方が優れていると思う。



話は逸れたが、ルバートにおけるリズム感とは、和声から、メロディーからリズムを感じられる能力であり、音楽における空間認識能力のことである。

非常にわかりやすくいうと、「ルバートでも小節はあるねんで」て事です。


僕の曲で、Prism という曲がある。
安カ川のトリオの2作目で演奏されている曲で、普通の曲は、小節の単位が4や8等で構成される曲が多いが、この曲は5や6小節が一塊となり、というより、フレーズがあり、6小節休符、又フレーズがあり5小節休符、という曲なのだが、先日の自分のトリオの録音で、これをルバートで録ってみた。
ルバートで演奏していても、休符の5小節と6小節の、空間の違いを、勿論感じながら演奏しなくてはいけない。
当たり前のことだ。
僕のトリオにおいては、バラードもほぼルバートのように演奏されることが多い。
バンド外の人間が聞いたら、インテンポなのかルバートなのか判別つかないこともあると思う。
だが、インテンポもルバートも、実は大差ないのだ。
ルバートでも、メロディーが奏でることにより、音楽的な節、は生じる。
それに、ハーモニーの移ろいからもリズムは生じるのだ。
そして、自然な流れ。水平軸における時間の流れも。
つまり、和声的、メロディー的リズムを感じながら演奏する必要があるということだ。

だからドラマーは、ドレミの勉強をしなくてはいけないのだ。それがあるドラマーと、無いドラマーとでは著しい差がある。
僕はそれを、はっきり言ってシンバルの一音で見抜ける。それぐらい、明確に違う。

先日記した「音の理」http://nakamuranokangae.blog55.fc2.com/blog-entry-26.html#more

の補足説明にもなるのだが、ボーカリストとバース等のルバートでの演奏は、大抵上手くいかない。

厳密にいえば、歌っている時は大体上手くいくが、歌ってない時、休符の扱いがまずいのだ。
歌の人が一つの節を歌う、そしてピアニストがその空間にリズムを作る。それがルバートの作業だが、ピアニストが作った空間のリズムをキャッチ出来ないのだ。
だから、もう終わってますよ~とか、まだですよ~、とかいいたくなるようなタイミングで歌い出したりする。
バトミントンの羽根を返しているのに、そのままほっておいたら地面に落下するよ~~ちょっと!!という感じ。
地面に羽根が落下するということは、音楽がストップするということ。
これは最悪。
だから、やむを得ず羽根が落ちないように、その人の前に「引力の法則に逆らって」保ち続けなければいけない。
これは音の理に反することなのだ。


ではボーカリストは、空いた空間に対して支配することは出来ないように思える。

それが出来るのです。

ピアニストの放った羽根にブレーキをかけたり、加速するようなエネルギーを加えたりすることで可能なのだ。

例えばそれはブレス一つ、子音の切り方一つで、コントロール出来たりするのだ。
つまり、タッチなのだ。
つまり、ルバートだろうがなんだろうが、本来は、そうやってバンドを操作していく必要があるのだ。

そして、それこそが、アンサンブルなのだ。

大抵のシンガーは、こちらの音を、キャッチも出来なければ、操作も出来ない。

では誰が、その帳尻を合わせているか?というと、それはピアニストでありバンドなのです。
バンドが、いかにも、歌えてるかのように、操作出来ているかのようにショウアップしているだけなのです。
つまり、それは伴奏してもらっている、という状態です。
本来、伴奏とは、してもらうものではなく、させるものです。



ルバートが演奏出来るようになる為には、

まず、和声的、メロディー的リズム感を身につけ、

それらを表現出来る表現力を身につけ、

他人に対してそれを伝えられるだけのアンサンブル力を身につけること。

それが出来たら、共演者のそれを聞き取る力も自ずとついているはずです。

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  1. 2007/12/13(木) 14:24:26|
  2. C~D
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

なるほど~

はじめまして。
ジャズヴォ―カルのレッスンを始めて3年めの初心者です。
Someone to watch over me を発表会ライブで
歌うに当たり、ルバートが今一つわかったようなわからないような
(もちろんできるというわけではありません)感覚だったのが、
真さんの説明でストンと腑に落ちる?感じでした。
初心者ごときがなのですが、初心者なりに頭でも感覚でも
納得したいといつも思っていましたのでお礼を言いたくなりました。
参考にさせていただきます!
  1. 2011/08/08(月) 16:42:21 |
  2. URL |
  3. Yuco #-
  4. [ 編集]

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  1. 2007/12/25(火) 01:35:52 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

チャカさん、コメントありがとうございます。
この文面にある、伴奏はさせるものであり、してもらうもんではないという言葉、僕は正直、自分自身がそこまでのことをシンガ-に求めてもいいんだということを、いや、求めなければいけないんだ、ということを、あなたから学びました。

こちらこそありがとう。

そう、英語が会話出来るレベルの人でも、ジャズを歌う、ということになると突然メロディーに歌詞を乗せちゃう。
英語の持っている節回しやリズムと関係なくなっちゃうんですよね。
僕も、勿論英語がしゃべれませんが(故に、僕は歌伴がほんまに上手い人であると、思ってません。)音楽的な耳で見てもそのことはわかります。

  1. 2007/12/15(土) 10:21:14 |
  2. URL |
  3. mako. #-
  4. [ 編集]

ありがとう

素晴らしい解釈ありがとう

私は実は小節という概念が
今ひとつわからずやってまして
今度、真ちゃんに色々
聞いてみたいのですが
いいですか?

で、
シンガーとしてのルバートについてのこめんとです

私が思う(歌の)ルバートで一番大事なのは、歌詞のリズム、それからストーリー
を自分で持ってること

ま、ジャズに限って今は話しますが

特に英語は、単語1つ1つ、また
熟語やフレーズになった時に
決まった音程やリズムがあるから
それをわからずただやってる人は
ルバートではなく、ただだら〜としてる
(英語がわかるミュージシャンとやるときと、そうでないときは違う感じになるしね。だから、真ちゃんがいうドラマーもちゃんと音や和音がわかってるべきってのと似てるかも)

日本語でもアクセントやイントネーションが違えば

「悪の十字架」が
「空くの十時か?」になる

強いて例えたら、そういうことが、英語内で、ひっきりなしに起きているのが日本のジャズシンガーの世界です

その人は、一定のテンポがある曲の時にも
リズムは悪く、言葉の解釈力もないから
ストーリーが作れないのですぅ

きついこと言うようですし
あくまでも私個人の考えですが
日本人で(英語が自分にとってnativeな
言葉ではないという意)英語の
レッスンを定期的に受けずに
英語をメインに歌っているプロは
極端に言えば、私には信じられないです
  1. 2007/12/14(金) 18:14:10 |
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  3. CHAKA #myAIbtk2
  4. [ 編集]

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