中村の考え

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スタンダードブックをすぐに捨てよう

最近、たまたまアマチュアのセッションに伺ったり、アマチュアの人達との交流もあり、気になったことがある。
皆同じスタンダードコードブックを持っているのだ。
そういえば僕のレッスン生も皆、同じコードブックを持っている。
アマチュアで楽しむ分には構わないかもしれないが、プロを目指すものは、ああいったスタンダードブックは一刻も早く捨てたほうがいい。
その理由はたくさんある。
単純に、コードの誤りが多いこと。
枯れ葉レベルの曲でさえ、一般的な我々のセッションで使われているコードと食い違う。
かなりひいき目に見て、コードの正解率がほぼ30%ぐらい。一曲の中に間違いが一つもない曲の率が、です。
誤りではないけどベストではない、という曲を入れたら更に-10%です。
コードの誤りが一番少ないのはバークリーの教科書のリアルブックですがそれでも80%ぐらいの正解率でしかない。

コード以外にもメロディーの誤謬も数知れない。
リアルブックの中にあるメロディーが間違っていて、プロでもその間違えたメロディーで覚えてしまう、という笑えない現実がある。
そもそも、ジャズは瞬間芸術で、アルバムや譜面に記録されたもの等、ちょっとした目安でしかない。
例えば、ハービーハンコックのOne finger snapという曲は、冒頭の4小節のみがテーマなのだが、その後のフレディーハバートの凡庸なソロがリアルブックではテーマとして扱われていることも滑稽だ。
いずれにせよ、譜面やCDは何かの基準となり得るのだ。これはもうやむをえない事実だ。
あの程度の低いスタンダードブックの誤謬を信じてしまうことの危険性は計り知れない。
CDですら、一瞬の記録でしかない。アーティストの誤謬や瞬間の凡庸さを見抜き、それらは省いて何かを学んでいくことは、とても難しいことだが、スタンダードブックを捨てるくらいは今日にでも出来る。

どうしても曲集を持ちたいのであれば、自分がCDから採譜して作ったものを携えるべきです。
例えばAII the things you areを、色んな人のバージョンを聞き比べて、その違いから、最もスタンダードだと思われるコード進行を選んで自分の耳で記録していく。
その作業を、一曲一曲、やっていくのです。
その一曲と、インスタントにあのスタンダードブックに書かれてあること通りに弾いた一曲との値打ちの違いは計り知れない。
その行為自体が、学ぶことにも直結している。
僕は、自作の曲集ですら、大学2年の時に放棄しています。

だけど曲集を脳の中に保管する人もいる。それはそれでナンセンスなことだ。
以前の中村の考えにも書いたことですが、曲を知る、ということはどういうことなのでしょうか??
コードとメロディーを覚えたら知ったことになるのか??
譜面を見ていたら、曲を本当の意味で知ることにはなりません。
覚えればいいというものでもありません。

例えば、Like someone in loveの冒頭、C C/B Am Am/G F# G7/F Emというクリシェのコード進行で、バリエーション100個作れます。(註 関西人の数字はちょっとオーバー気味です)
バリエーションを、「覚える」のではなく、バリエーションを創作出来る知識を身につけるのです。
それくらいの、膨大な知識の積み重ねが、本当の意味での自由になることに繋がるのです。

P.S.
今NYで活躍している僕の友達のミュージシャンがまだ若かりし頃、レジナルド・ワークマンにサインを貰おうと、リアルブックを差し出したら、このような無意味なものを持っていても仕方ない、とサインされました。
笑い話です。
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  1. 2009/10/16(金) 15:11:12|
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