中村の考え

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

アンサンブルに於けるcare と suggestの関係

care と suggestの関係。

アンサンブルは、全てケアとサジェストの関係で成り立っている。
ジャズの複雑なアンサンブルの最も最初の段階を考えてみよう。
一拍目、ベースが音を出す。二拍目、ハイハットが音を出す。
それらが連続していく。
最初のベースの音は、二拍目のハイハットの音をサジェストしていなければならない。
どんなハイハットの音が欲しいのか、どんなタイミングなのか、等。
二拍目のハイハットの音は、その一拍目のベースの音をケアしていなければならない。
そのハイハットの音のタイミングやトーンにより、前のベースの音のタイミングやトーンをベストなものとしてケア出来ている必要がある。
そしてそのハイハットの音は次に再び来るベースの音のタイミングやトーンをサジェストしていなければならない。
もっと感覚的な言葉でいうと、ベースの一拍目に対して、最も「いい感じに」ハイハットを鳴らさなければならない、ということだ。

ところが、これが案外出来ない。全国でワークショップしている中で最もレベルが高いはずの、東川口での東京のプロミュージシャン相手のワークショップでも、この最も最初の段階の受け答えでつまずくミュージシャンが多い。
何がいい感じなのか、という問題に関しては残念ながら感覚的な問題でしかない。これはこういうのがベストなんだ、というふうに言葉では残念ながら答えようがない。いい感じはいい感じであるということでしかない。
出来てない、ということを知って、自分で考えてみるしかない。僕は、出来てない、という指摘と、まぐれ当たりにうまく行ったことの指摘をすることしか、残念ながら出来ない。

そして厄介なことにこのケア~サジェスト、受け答えというものは、ハイハットとベースの関係のみならない。
全ての音は、ケア~サジェストの関係で結びついているのだ。
スネアの1ショットは、ピアノのバッキングの音とケアサジェストの関係にあるし、バスドラムの刻む四分音符は、自分の出しているシンバルレガートの音とケアサジェストの関係にある。サックスのトーンはシンガーの母音の響きとケアサジェストの関係にあるし、ベースラインの高低はピアノのメロディーと対位的にケアサジェストの関係にある。
要するに、全ての音は、お互いにケアしあい、サジェストしあっているのだ。
いいアンサンブルとは、全ての音が有機的に結合している状態である。
有機的な結合は、ケア~サジェストの関係から生まれる。
ケア~サジェストとは、要するに、他の音との意味のある結びつきを作ることにあるのだ。

同時に音がなっていても、メトロノーム的にずれていなくても、無関係な音であれば、有機的な繋がりは生まれないのだ。
有機的な結合は、まず周りの音を聞くことから始まる。
まず最初に聞くべきは、自分の音だ。自分の音は周りの音ではないのではないか?否、自分の音は周りの音だ。自分の出した音は、その空間という「周り」に放たれる最も自分に近い、周りの音なのだ。
本当の意味で自分の出している音のすべてを聞くことが出来ているのか?それを自らに問うてみるところから全ては始まります。案外聞けていないことに気づくはずです。
本当に自分の音を聞くことが出来たなら、自分の音と重なる他人の音も当然聞こえてくるはずです。
自分の音を聞く、ということは、その空間という「周り」に放たれた音を聞くということなのですから。
周りには他人の音も放たれている。そして、それらを「いい感じに」重ねあわせるところから、有機的な結合は生まれる。
いい感じに重ねあわせる、ということが、ケア~サジェスト、ということなのです。

フレーズの組み合わせをアンサンブルと勘違いしているジャズミュージシャンは数多い。
確かにフレーズの組み合わせはケアサジェストの関係で成り立ってはいる。
しかし、それはアンサンブルを構成する全ての要素の1/100にも満たない事柄なのだ。
スポンサーサイト
  1. 2011/11/24(木) 16:16:33|
  2. D
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<音楽家が音楽家を判断する基準 | ホーム | 即興、即興演奏についての僕の考え>>

コメント

マッカートニーさん、投稿気付かず申し訳ありません。
あなたがどう思われようがご自由です。いいものは良い。でしょう。
最高のフランス料理でも、街の中華料理でも、マクドナルドのハンバーガーも料理は料理です。うまければいいでしょう。
ロマネコンティーでもデリカメゾンもワインはワインです。うまければいいでしょう。

モーツアルトもポールマッカートニーも、チャゲアスも中村真も音楽です。
  1. 2012/05/30(水) 18:49:20 |
  2. URL |
  3. mako. #-
  4. [ 編集]

 私は、モーツアルトも好きだし、ポールマッカートニーも好きだし、ナットキングコールも好きだし、日本人ならチャゲアスも好きです。

でも、モーツアルトが神に近いだとか、モーツアルトの方がポールマッカートニーより才能が上だとかそういうことは1ミリとも思っておりません。

モーツアルトもポールマッカートニーもチャゲアスも私の中では五分です。
ジャンル違いで、それぞれの良さがあると私は思います。
 だいたい亡くなったミュージシャンってのは
神聖化されるものです。

うだうだ言わずに〝いいものはいい〟それでいいでしょう
 
  1. 2012/03/16(金) 22:29:01 |
  2. URL |
  3. マッカートニー #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://nakamuranokangae.blog55.fc2.com/tb.php/56-a98779c2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。