中村の考え

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リズムについて

ジャズミュージックを志すものにとって、リズムをどう考えるか、リズム感をどう鍛えるか、ということはもしかしたら一生の課題なのかもしれません。
ドラマーに限らずジャズミュージックはリズムが命です。
しかし、リズムのことをあまりに深く考えてしまう余り思考が袋小路に陥る事はよくあり、また結果、リズムを必要以上に難しいものと考えてしまう傾向があります。
リズムとはそんなに難しいものではありません。


リズムについて、とはいえ、それは大きく2種類にわけられると思います。
いわゆる、タイムキープという意味のリズム感、もう一つはジャズのリズム感、いわゆるスウィングする感じ、とかいうものです。

まず、タイムキープ、という意味でのリズムについて話します。
ある一定のリズムをキープする事、というのは、アンサンブルする上において、また、インテンポの音楽を演奏する上においてとても必要な要素です。
テンポが個人の勝手において、変更されるとすれば、いや、意図的な変更ならアンサンブル可能かもしれませんが、単純に不安定であるだけならアンサンブルする事は困難でしょう。
又、仮にソロで演奏するにしても、インテンポである事が聴衆に伝わらない程に不安定なタイムキープであれば、聞いているほうも疲れますし、いい音楽には聞こえないでしょう。
ですから、ある一定のリズムをキープ出来る能力は必要不可欠な要素なのです。


ならば、タイムをキープする為にはどのような特別な技術を取得すればよいのでしょうか??

結論からいえば、何の技術も必要としません。
何故なら、人間は生まれながらにしてタイムキープ能力が優れた動物だからです。
人間の自然な動きはインテンポに満ちあふれているといえます。
例えば、人間は歩く時インテンポで歩いてます。
心臓の鼓動はインテンポだし、なんなら貧乏揺すりでさえもインテンポでしょう。
むしろ逆に、不規則に歩いたり貧乏揺すりをしてみて下さい。そちらの方が遥かに困難です。

しかし、演奏上においてインテンポで演奏出来ないミュージシャンはたくさんいます。

それは何故か。
テンポをキープ出来ない原因は、ちょいと抽象的な言い方になりますが、自分の軸の振れにあります。
色んな意味で、自分の軸となるものがずれると、インテンポで演奏する事は難しくなります。
軸がぶれるもっとも大きな原因は、技術的な未熟によるものです。
簡単にいえば、練習して、技術が上達していくうちにタイムキープ能力は自然と上がります。
しかし、それよりも思考の振れによるリズム音痴の方が深刻な問題化もしれません。
これはスウィングする、という部分と重なる事でもあるのですが、リズムの事を難しく考えるが故にテンポキープ出来なくなる、という現象があります。

スウィングするという事はとても神秘的なことです。
そして、とても魅力的な事なのです。
だから、多くのミュージシャンはスウィングする事に憧れを抱いていて、それがとても特別な事の様に思っています。
しかし僕は、スウィングする=リズムが躍動するという事は、人間の自然な行動の中に含まれると思っています。
結論から先にいってしまうと、自然に生きている限り、自然にスウィングするという事です。
インテンポの中にスウィングは存在します。
でも、スウィングがあまりに神秘的であるから故に、多くの人がスウィングがインテンポ上にないのでは?不自然なあえて振れた表現方法の先にあるのでは?と思ってしまうのです。
例えば、ブラジル音楽にはとても躍動的なうねり(スウィングのようなもの)があります。しかし僕はそれは単純な三連音符上にあると思ってます。
人間の、自然な三連音符のうねりなのです。あのうねりを、意図的にだす事は逆に無理なのです。
まず大事な事は、自分自身がどれだけ正確に、したたかに自分の音符を打ち出していくか、という事です。


また、スウィングを構造的に捉えようとするミュージシャンもたくさんいます。
確かに、スウィングにはアンサンブル上の構造も存在します。
しかしそうやって演奏する事はとても高度な事なのです。
例えば、ドラムのシンバルレガートの位置に対してベースは少し遅れて弾いてみる、とか。
確かに、スウィングしているグループの音楽には、そういう場面がある事が多々あります。
しかしそれは、基本的な技術の取得と、音符の打ち出しが出来た後に 、又、グループとしてリズムを構造的に考えてやっていこうとする意志があり、その構造に対してのイメージを一致させている時に限り、可能な事だと思ってます。
多くのミュージシャンが、それは簡単にスウィングする方法だと思っているのでしょうが、実はそれはとても高度な事なのです。
つまり歩き方が人それぞれ違うように、人それぞれリズムにも微妙な違いがあり、それがスウィングを生み出している要因ではあるのです。
しかしその違いを構造化し、意図的に造り出す事はかなり高度だ、という事ですね。

また、スウィングして聞こえる事の謎にはアーティキュレーションのによる部分もあります。
つまり、それは個人的なものなのです。
個人個人の歌い回し、勿論、それらはメロディーやハーモニーとの関連性があります。
多くのミュージシャンは、リズムがあまりに神秘的に聞こえるものだから、それだけを独立させて考えている場合がありますが、それは大きな間違いです。
特に、メロディーとの関連性は非常にでかいです。
いや、リズムそれ自体もメロディアスな物なのです。



人間は、自然にタイム感の優れた生き物である事は述べました。
ですから、基本的にメトロノームを使った練習をする必要はありません。
それどころか、メトロノームを使った練習には弊害がある場合があります。
あるベーシストが、メトロノームを使ってスケール練習しているのを見た事がありますが、その人はメトロノームに対して遅れているからといって、メトロノームのタイムを追い掛けるような練習方法をとってました。
これは一番やってはいけない事です。
これではわざわざ自分の軸を振らせる為の練習をしているようなものです。
メトロノームを使うぐらいなら、足を踏みながらスケール練習して下さい。
メトロノームが何故いけないかというと、勿論、それがアンサンブル不可能なマシーンである事はおいといて、それよりもあれにはパルスしか存在しないからです。
リズムにはポイント(パルス)と、それに至るプロセス、が存在します。
例えば、歩く時、右足と左足が交互に地面につくこと、だけではありません。
その間に右足が地面から離れ、膝が曲がり、また伸びて地面に足がつく、そして膝が沈む。
足がつく時点をパルスとすれば、それ以外のたくさんの要素があって、リズムを形成しているのです。
パルスがオンだとするなら、オフの部分に含まれているたくさんの要素があって、パルスを形成していると言えます。
スウィングとはリズムをパルス的に発想する事によっては生まれないのです。
むしろ、その膝の運動のような、どうとでも捉えられる、その先に生まれるものなのです。
着地点をパルス(発音点)と捉えなくても良い訳です。そう捉える事が出来て始めてリズムは前後左右に動きだすのです。
メトロノームを頼って練習するぐらいなら、自分の貧乏揺すりを頼るほうが遥かにましな道理です。



では、メトロノームは必要無いかというと、そういう事ではありません。
あれは、自分の技術的な正確さを計る道具にはなります。
ですが、それ以上の物を求めてはあまり良い結果は生み出さないでしょう。

メトロノームを使う方に使い方のアドバイスを一つ。

まず、あるテンポを設定したとして、目盛りをそこに合わせて、例えばスケール練習を始めるまでの間、最低でも10秒ぐらいメトロノームを聞いて下さい。
そして、それに合わせて、体を動かしてみて下さい。例えば、足を踏んでみるのがいいでしょう。
で、自然にそのタイムに体が自然に同調するようであれば、スケールを弾きはじめて下さい。
これは別にメトロノームを使う時でなくても、足を踏んで、そのテンポをイメージして練習する事は大事な事です。
そして、メトロノームとずれた時ですが、ずれたまま弾き続けるか、中断するかして下さい。
間違っても、メトロノームに合わせてはいけません。
あわせると、人間簡単に振れだします。


それでも、本当に確認程度に使う事をお勧めします。
それにしても、正確なはずのメトロノームが、リズム音痴の原因になっているなんて・・・。

 

まとめ。


人間は本質的にはテンポキープ能力が優れている。
スウィングは特別な所には存在しない。

以上。
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  1. 2006/03/02(木) 00:56:04|
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